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【時間を買う】借入金は悪?それとも正義の味方?

起業するときの開業資金は
自己資金で用意すべきでしょうか。

経営を行っていくうえで必要な設備投資や
運転資金は自己資金で用意すべきでしょうか。

これらは経営に関わる方から多い質問の一つです。

私の答えは

潤沢な資金を持っているなら自己資金

なければ借入をしましょう

と答えます。

借入をしたことがない方は
借入金に不安と恐怖を感じると思います。

なかには借入金を「悪」と言われる方もおられます。

日本人の多くは「借入金=良くないもの、悪」という
固定観念を持っているようです。
借金は恥であるという意識が根底にあるのかもしれませんね。

毎月安定した収入で生活をしていく会社員や
公務員の方であればその考え方でも
まったく問題ないと思います。

しかし経営者の方にはしっかりと
理解してもらいたいのですが、
借入金は悪ではなく「正義の味方」です。

Time is Money「時間を購入すると考えてみる」

借入金はお金を与えてくれるものではありません。

なぜなら借りたお金を返さなければならないからです。
おまけに追加で利息まで支払うことになります。

そのため借りたお金を浪費に使えば借入金だけが残り、
その返済に苦しめられることになります。

その姿をみて借金は良くないものという
イメージができたのかもしれません。

しかし借りたお金を
適切な投資に使うのであれば、
そのようなことにはなりません。

適切な投資は資金、利益を生みます。

「悪」は浪費や無計画、
不適切な投資
のことを言うのです。

たとえば製造業を営むA社が金利2%で
1億円の借金をして同額の新型の機械を導入します。

この機械を導入することにより
今後のA社の利益額は500万円増える
見込みである場合には、金利(2%)以上の
投資効果(5%)が見込めるので
実行すべきと考えます。

もちろん実際には他の投資プランと
比較検討したり、その投資効果の期間や
減価償却を加味した借入金の返済計画を
考える必要がありますが、
基本的な考えとしては、
投資効果>金利であれば
借入金を検討するべきだと考えます。

借入金の効果は時間を与えてくれるものです。
別の言い方をすれば利息で時間を買っているのです。

例えとして馴染みのある住宅ローンで考えてみましょう。

4000万円の住居を購入するにあたり、
4000万円自己資金が貯まるのを待っていたら
購入時期は十年単位で遅れることに
なるのではないでしょうか。
住宅ローン(借入金)を利用すれば、
毎月の返済額を月収の範囲内に収めながら、
すぐに家を買うことができますね。

このように借入金を有効に活用することにより
時間の短縮を図ることができます。
これは事業においても同じで、
上述の機械取得を自己資金で
購入できるようになるまで
投資を控えてしまうと
利益をあげる機会を逃してしまうことになります。

まだある、借入金の有効な働き

また手許(手元)資金が少ない場合においても
借入金は非常に有効な働きをします。

手許資金が少ない経営をしていると
仕入先への買掛金や給料の支払い、
借入金の返済などに必要な資金を
どのように用意するかということに
経営者の頭は一杯いっぱいになってしまいます。

各所に頭を下げ、必死に資金を用意して
なんとか今月も乗り切ったぞ!と
満足げにしておられる経営者も実際におられます。

しかし経営者が本来考えるべきは
事業のさらなる発展であり、
決して資金繰りではありません

このような事態にならないためにも
資金に余裕のある経営を目指すべきです。


Photo by Ravi Roshan on Unsplash

具体的な手許資金を増やす方法を考えてみましょう

では手許資金を増やすにはどうすれば良いのでしょうか。

大きく分けて次の3点が考えられます。

  1. 利益を出す
  2. 出資を行う
  3. 借入を行う

①については収益金をしっかり
回収できることが前提条件になります。
これは是非とも達成して
手許資金を増やしてもらいたいのですが、
この方法は時間が掛かりますし、
なにより思い通りに利益が出せないこともあると思います。

②については中小企業において
出資はそう機会があるものでもありません。

そう考えると③借入を行うことが現実的ということになります。

必要な手許資金はいくらあれば良いのか?

次に手許資金はいくらあれば良いのかということです。

これは業種業態によってさまざまだと思うのですが、
私見として最低でも月商の1カ月分
月商の2カ月あれば十分で、
3カ月あれば盤石
ではないでしょうか。

年商5,000万円であれば1,250万円

年商1億円であれば2,500万円

年商3億円であれば7,500万円

この水準で手許資金を確保できれば、
資金繰りに頭を悩ますことなく
事業発展のために考えを集中することができるはずです。

借入金ができる額=信用力である

一個人の場合には
他人にお金を借りてばかりいると
社会的には信用されませんが、
事業として金融機関から
借入をしている会社や個人事業主では
逆に社会的に信用力があると認められることになります。

これはなぜかというと
銀行は確実に貸したお金を返してくれる会社や
個人事業主でなければ、お金を貸してくれない
からです。

銀行はしっかりと利益を出し、
資金が潤沢にあるところにお金を貸したいのです。

つまり銀行から借入金を受けれるということは
信用力があると認められたことになるのです。

目指すところは「実質無借金」

会計に明るい方はお気づきだと思いますが、
借入金が増えると決算書に
多くの負債が計上されることになります。

借入金が膨らんでいる決算書をみると
不安になるかもしれません。
しかし、借入金以上の手許資金があればどうでしょうか。

借入金が1億円あっても手許資金が
1億円以上あればいつでも
借入金を返済できますので、
まったく問題ありませんね。

このように実質無借金の状態を
作り出すことが安定した経営を行う上で大切になると考えます。

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