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【PPMの本質】経営者は「金のなる木」をじっくり育てよう

リンゴやミカンなどの果実を実らせる
木のように金を実らせる木があればと一度は
夢みた方もおられるのではないでしょうか。

未来からやってきた
猫型ロボットのポケットから出てきそうなアイテムです。

実はこの金のなる木という言葉は
経営用語のひとつになります。
英語ではcash cow
お金を産む牛、金になる乳牛
という意味になります。

日本語同様に儲かりそうなネーミングですね。
この言葉はPPM
(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)という
経営判断の手法のなかに登場します。

PPMとは企業が営む複数の事業や
販売する製品を市場の成長率とシェアによって
分析しお金や人材などの経営資源の配分を
より最適に行おうとする手法になります。

もっと簡潔に言うと儲かる分野と
儲からない分野に分けて、
これから儲かる分野に経営資源を
投入していきましょうというものです。

市場の成長率とシェアによって次のカテゴリーに区分されます。

問題児(Problem Child)
市場成長率:高い、市場シェア:低い、行動:育成・撤退

花形(Star)
市場成長率:高い、市場シェア:高い、行動:維持・拡大

金のなる木(Cash Cow)
市場成長率:低い、市場シェア:高い、行動:維持

負け犬(Dog)
市場成長率:低い、市場シェア:低い、行動:撤退・売却・縮小

金のなる木は市場シェアが高いが
市場自体の成長率が低いという位置づけにあります。
市場自体の成長率が低いので
儲からないのではないかという
イメージを持たれるかもしれませんが、
実は市場があまり成長していないという事が
儲かるということに繋がります。

というのは、市場の成長率が低いと
新たな競合他社が市場に参入しにくくなり、
広告や新規の設備投資をしなくても
市場シェアを維持することが可能だからです。
つまり市場シェアが高いので
儲かるにもかかわらず、
あまりお金を使わなくて済むので
結果としてお金が残るというわけです。

市場成長率が高い
⇒市場に魅力があるので新規参入が多く、
設備投資やシェア獲得維持のためのお金が出ていく

市場成長率が低い
⇒市場に魅力があまりないので新規参入が少なく、
設備投資やシェア獲得維持のためのお金が抑えられる

市場シェアが高い
⇒売上高が多く、お金が多く入ってくる

市場シェアが低い
⇒売上高が少なく、お金があまり入ってこない

金のなる木に位置付けられる事業や
製品では資金の流入は多いが流出は少ないので、
まさに金のなる木の状態という訳です。

そしてここで稼いだ資金を花形や
問題児に位置付けられた事業や
製品に投資して次の金のなる木を
育てましょうというのがPPMの基本的な考え方なのです。

このPPMは複数の事業や
製品展開をしている企業にとって
経営資源を配分するときに有効に活用できます。
しかし中小企業では1つの事業や
製品のみで運営しているところも多いと思います。

もしその事業や製品が金のなる
木以外であれば、まずはしっかりとした
金のなる木に育て上げる必要があります。
そしてその事業や製品が金のなる木であれば、
これから儲かる分野を考えて
そこへ経営資源を投入して行かなければなりません。

「金のなる木」は突然現れるものではなく、成長させていくもの

市場は変化し続けますので
永遠に利益を出し続ける事業や
製品はないと思います。
市場の変化に合わせて
適切な投資をしていかなければ
会社はいずれ衰退していきます。
富士フイルムという社名は聞いたことがあると思います。

かつて写真フイルムのトップメーカーとして
知られた同社ではピーク時における
写真フイルム関連売上は全社の売上の
半分以上を占めるコア事業でした。

しかし2000年代以降、
デジタル化の波により
写真フイルムの需要は激減しました。

このままいけば衰退没落していくことは
火を見るよりも明らかでした。

同社の写真フイルム売上高は
毎年10%近くの下落が続きましたが、
当時の古森社長の先導によって事業構造を
大胆に転換し、今では医薬品、医療機器、
化粧品といった成長分野をいくつも抱える
先端企業に生まれ変わっています。

このように大企業であっても同じ事業や
製品で永遠に稼ぎ続けることはできません。
資本(体力)が弱い中小企業においては
尚更にそう言えると思います。
いまの事業や製品、サービスの展開が
安定した利益を出していたとしても
代替品の登場や異業種参入によって
急激に業績が落ち込むことも十分あり得ます。
次なる一手を考えないでいると必ず衰退していきます。

金のなる木は秘密道具のように
パッと姿を現すものではなく、
ましてや誰かから貰えるものでもありません。

自分で考え、種をまき、時間をかけて
成長させていく必要があります。

事業を継続発展させていくために
次の金のなる木をしっかりと育てていきましょう。

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